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クリニックのLLMO対策|AI検索に自院を紹介してもらう5つの整備

公開日: 最終更新日:

監修・執筆スリーシックス株式会社

この記事の要点

クリニックのLLMO対策は、院の基本情報を正確にそろえ、患者の質問に答えるページを作ることが近道です。医療広告ガイドラインの範囲で書く例文と自己チェック表つきで解説します。

クリニックのLLMO対策に特別な方法があるわけではありません。院の基本情報を正確にそろえ、患者さんが聞きそうな質問に答えるページを作るという基本が重要です。この記事では、医療広告ガイドラインの範囲で書く例文と自己チェック表を設け、Web担当がいない小規模クリニックの院長・事務長が一人で進める手順をまとめます(内容は2026年5月時点の情報です)。

AI検索に自院が出ないのはなぜか|まず現状を5分で確かめる

自院がAIの回答に出ない理由は、多くの場合「情報が少ない」「表記がばらばら」「患者の質問への答えが書かれていない」の3つです。まずは今の見え方を確かめましょう。

LLMOとは何か

LLMOとは、ChatGPTやGeminiなどのAIが回答を作るときに、自院の情報が引用・紹介されるよう、情報を整える取り組みです。くわしくはLLMO対策とは?ChatGPTなどのAIに自社を紹介してもらう方法でも説明しています。SEOやMEOとの関係は次のとおりです。

名称何を目指すか主な対象
SEO検索結果で上位に表示される自院のホームページ
MEO地図検索で上位に表示されるGoogleビジネスプロフィール
LLMOAIの回答で紹介・引用されるホームページ、プロフィール、各ポータルの情報全体

LLMOはSEOやMEOの代わりではありません。AI向けに特別な最適化をしなくても、土台は従来のSEOと同じ基本です。つまり、正確で分かりやすい情報を整えれば、3つとも同時に進みます。

5分でできる現状チェック

  1. ChatGPT、Gemini、Googleの検索画面を開きます。
  2. 「(院名)はどんなクリニックですか」と聞きます。
  3. 「○○市 内科 おすすめ」「子どもの発熱 夜間 ○○市」のように、地域と症状で聞きます。
  4. 自院が出たか、診療時間や住所が合っているかを確認します。
  5. 結果を、後ほど載せる記録表に残します。

AIの回答は、質問のたびに少し変わります。1回で判断せず、同じ質問を月1回続けて比べるのがコツです。

始める前に|医療広告ガイドラインで「書けること・避けること」

クリニックのホームページは、医療広告ガイドラインの規制対象です。ウェブサイトが対象になったのは2018年6月からです。AI向けの対策もこの範囲の中で行います。

禁止されている6つの類型

類型診療所でありがちなNG例
虚偽広告事実と異なる実績や資格の記載
比較優良広告「地域で一番の実績」「他院より優れています」
誇大広告「どんな症状も治ります」「最新設備で安心」
公序良俗に反する内容過度に扇情的な表現や写真
患者の体験談口コミや「患者様の声」の転載
ビフォーアフター写真施術の前後の写真だけを載せる

「AIに引用されやすくなる」という理由で、数字や強い言葉を足すのは危険です。たとえば「満足度が高い」「効果がある」という断定的な記載や表記は誇大広告にあたるおそれがあります。

自由診療ページの限定解除の要件

自由診療などのページは、次の情報を分かりやすく載せると、通常は広告できない内容を扱える場合があります。これを限定解除といいます。

  • 問い合わせ先(電話番号など)
  • 治療の内容
  • 治療の期間と回数
  • 標準的な費用
  • 主なリスク・副作用

限定解除の要件を満たしても、虚偽・誇大・比較優良などの禁止事項は残ります。

2026年3月30日の改正は何が変わったか

2026年3月30日の改正で名称が「医療広告等ガイドライン」となり、2026年4月1日に施行されました。新しい禁止事項が増えたというより、自由診療ページの要件の例示など解釈の明確化が中心です。「体験談の禁止は最近の改正で決まった」という説明を見かけますが、規制対象がウェブサイトに広がったのは2018年6月です。

判断に迷うときは厚生労働省の医療広告等ガイドラインやQ&A、事例解説書(第6版)を確認します。自治体の医療広告の相談窓口に聞く方法もあります。

AIで文章の下書きを作る場合も、広告の適否のチェックはAIだけに任せるのではなく、医師と事務長が最終確認します。

院長・事務長が一人で進める5つの整備

整備については基本情報、症状・診療ページ、FAQ、医師情報、自由診療ページの順に1つずつ進めます。各項目に所要時間の目安をつけました。

整備① 院の基本情報をそろえる(目安:半日)

AIは、サイトやGoogleビジネスプロフィール、ポータルサイトの情報を見比べます。院名・住所・電話番号・診療時間の表記がずれていると、情報が正しく伝わりません。

次の場所を、同じ書き方にそろえます。

更新する場所確認すること
自院のホームページ診療時間、休診日、予約方法
Googleビジネスプロフィール診療時間、臨時休診、電話番号
医療ポータル・予約サイト古い住所や旧院名が残っていないか
SNS・院内掲示診療時間の表記

診療時間は、画像やPDFだけにせず、文字で書きます。

NG例

診療時間は画像の表をご覧ください。平日は夕方まで。予約優先。不定期で休診します。

OK例(数字は例です)

診療時間:月・火・木・金 9:00〜12:30/15:00〜18:30、水・土 9:00〜12:30受付終了:診療終了の30分前休診日:水曜と土曜の午後、日曜・祝日予約:予約なしでも受診できます。予約の方を優先してご案内します。電話:03-XXXX-XXXX

失敗しやすいのは、サイトだけ直してGoogleビジネスプロフィールを直し忘れることです。変更があったときの更新担当者と、上の表の更新場所を決めておきましょう。スタッフ全員が同じ診療時間と休診日を言えるかも、確認します。

整備② 患者が聞く質問に答えるページを作る(目安:1ページ半日)

症状・診療ページは、患者さんの質問に答える形で書きます。まず、患者さんが聞きそうな質問を10個書き出します。

診療科質問の例
内科熱が続くとき、何科を受診すればよいですか
小児科子どもの発熱は、夜間でも診てもらえますか
歯科歯が痛いとき、予約なしで受診できますか
皮膚科湿疹が長引くとき、受診の目安はありますか

ページは、1ページに1テーマで作ります。次の順序で書くと、AIにも患者さんにも読み取りやすくなります。

  1. 冒頭で結論(どんな症状に対応するか)
  2. 受診の目安
  3. 診療の内容
  4. 通院の目安
  5. 予約・問い合わせ先

症状ページが200〜300字程度で終わっていると、情報が薄くなります。質問への答えを事実で具体的に書き足しましょう。

数字を入れるときは、事実かどうかで分けます。

書いてよい数字避ける数字
通院の回数・期間の目安「9割が改善」など治療成績の断定
1回あたりの所要時間他院との比較
標準的な費用「満足度○%」などの評価

言葉も言い換えます。「必ず治ります」などの表現は勿論使えないため、「症状を和らげる治療を行います」などの表現で書きます。「地域で一番」は削り、「日曜も診療しています」のように事実を示します。

整備③ よくある質問(FAQ)を書く(目安:2〜3時間)

FAQは、AIが回答の材料にしやすい形式です。回答は2〜3文で、事実だけを書きます。

例文

Q. 初診のとき、何を持っていけばよいですか。A. 健康保険証と、お持ちの方は診察券とお薬手帳をお持ちください。紹介状がある場合は受付でお渡しください。Q. 予約なしでも受診できますか。A. 予約なしでも受診できます。混み具合により、お待ちいただく場合があります。Q. 駐車場はありますか。A. 院の隣に患者さん用の駐車場があります。台数に限りがあります。

支払い方法や、オンライン診療の有無、お子さん連れの受診についても、同じ形で書けます。書いてはいけないのは、効果を約束する回答と、口コミや体験談の引用です。

NG例:「この治療は効果があると好評です」

進め方は次のとおりです。AIで下書きを作る場合も、同じ流れにします。

  1. 事務長が下書きを作る
  2. 医師が医学的な内容を確認する
  3. 事務長が広告ガイドラインの観点で見直す
  4. 公開し、公開日を記録する

整備④ 医師・スタッフの情報と出典を示す(目安:2時間)

医療の情報では、誰が書いたかが重視されます。E-E-A-Tとは、経験・専門性・権威性・信頼性の4つの観点のことです。AIにも患者さんにも、院長の情報が見える状態にします。

院長プロフィールには、事実だけを書きます。

院長 ○○ ○○(内科医)経歴:○○大学医学部卒業。○○病院で勤務後、20XX年に開業資格:日本内科学会 総合内科専門医所属学会:日本内科学会、日本糖尿病学会診療方針:症状の経過を丁寧に伺い、必要な検査と治療を説明します。

病気の解説を書くときは、学会の診療指針や公的機関の資料の名前を文章の中で示します。ページには、監修した医師の名前と最終更新日も載せましょう。

注意点もあります。スタッフの写真や名前は本人の同意を得てから載せます。経歴や資格は広告できる範囲に限ります。

整備⑤ 自由診療ページをそろえ、構造化データは任せ方を決める(目安:1ページ半日)

自由診療のページは、限定解除の要件をページの決まった順序で並べるのが安全です。次のブロックを標準にします。

  1. 施術の概要
  2. 対象になる方
  3. 施術の流れ
  4. 費用(標準的な金額)
  5. 期間と回数
  6. 主なリスク・副作用
  7. 効果には個人差があること
  8. 問い合わせ先

ビフォーアフター写真を載せる場合は、治療内容・費用・主なリスクなどの付記が必要になります。載せてよいかは、院のケースごとに自治体の窓口などで確認してください。

構造化データとは、院名や診療時間などの情報を検索エンジンやAIが読み取りやすい決まった形式で、ページに書き添える仕組みです。MedicalClinic、Physician、FAQなどの種類があります。ただし、あくまで補助的なものです。入れれば引用されるというものではありません。llms.txtというAI向けのファイルも、優先順位は低めです。まずは、情報の正確さと表記の統一に時間を使いましょう。

構造化データを入れたい場合は、制作会社に次のように依頼できます。

院名・住所・電話番号・診療時間・院長情報・よくある質問を、ページの表示内容と同じ内容で、構造化データとして追加してください。表示内容と食い違う内容は入れないでください。更新時の手順も教えてください。

自院でできる自己チェック表と、月1回の見直し

自己チェック表は、22項目です。「できている」は1点、「一部」は0.5点、「未着手」は0点で、合計を出してください。

区分確認項目採点
基本情報の統一院名の表記が、すべての場所で同じ□
基本情報の統一住所と電話番号が、すべての場所で同じ□
基本情報の統一診療時間・休診日が文字で書かれている□
基本情報の統一受付終了時刻と予約の要否が書かれている□
Googleビジネスプロフィール診療時間が最新である□
Googleビジネスプロフィール臨時休診を反映している□
Googleビジネスプロフィールポータルに古い情報が残っていない□
症状・診療ページ主な診療ごとにページがある□
症状・診療ページ冒頭に結論、受診の目安がある□
症状・診療ページ各ページが十分な分量で書かれている□
FAQ初診の持ち物・予約・支払いに答えている□
FAQ回答が事実のみで書かれている□
FAQ医師が内容を確認している□
医師情報院長の経歴・資格・所属学会がある□
医師情報医療情報に監修者と最終更新日がある□
医師情報出典(学会・公的機関)を文中に示している□
広告ガイドライン比較・最上級の表現がない□
広告ガイドライン口コミ・体験談を転載していない□
広告ガイドライン自由診療ページに5つの要件がある□
計測月1回、同じ質問でAIの回答を記録している□
計測Search Consoleを確認している□
計測更新担当者と更新場所が決まっている□

点数別の次の一手は、次のとおりです。

合計点次の一手
0〜10点整備①の基本情報の統一から始める
11〜18点点数の低い区分を1つ選び、症状ページとFAQを増やす
19点以上月1回の見直しを続け、構造化データなどを相談する

自己採点だけでは見落としもあります。無料のAI Web診断で、情報の抜けや不一致を確認する方法もあります。

AIでの見え方の記録表(月1回)

日付質問ChatGPTGeminiGoogleの概要自院が出たか/情報は正しいか
月 日○○市 内科 おすすめ

効果はAIの回答の変化とSearch Consoleの表示回数で見ます。何か月で効果が出るとは言い切れません。数か月続けて傾向を確認してください。

自力でやるか、専門家に頼むか|判断基準とLUMIRAIの無料AI診断

自力でできる範囲と任せたほうがよい範囲があります。次のように分けると判断しやすくなります。

区分内容
自力でよい基本情報の統一、FAQ、医師情報、月1回の記録
任せたほうがよいサイト全体の構成、構造化データ、継続的な見直し
最後は人が確認広告ガイドラインの適否(AIだけに任せない)

患者さんからの問い合わせ対応を整える場合は、クリニックの問い合わせ対応をAIで減らす方法と注意点も参考になります。

制作会社やLLMO業者に頼むときは、次の点を確認しましょう。

  1. 医療広告ガイドラインを理解しているか
  2. 医療機関の制作・支援の実績があるか
  3. 「必ず上位に表示」など、成果を約束していないか
  4. 報告の内容と頻度が決まっているか
  5. 公開前に、院側で内容を確認できるか

スリーシックス株式会社が運営するLUMIRAI(ルミライ)の無料AI Web診断では、情報の抜け、表記の不一致、AIでの見え方を確認できます。一方で、医療広告ガイドラインに適合しているかを判断するものではありません。その確認は、院の側で、厚生労働省の資料や自治体の窓口を使って行います。

よくある質問

LLMO対策とSEO・MEOは、両方やる必要がありますか。

土台は共通です。正確な情報と、質問に答えるページを整えれば、すべてに役立ちます。まず基本情報の統一から始めてください。

Web担当がいない小さなクリニックでも、できますか。

できます。基本情報の統一、FAQ、医師情報は、事務長が自力で進められます。構造化データなどは、制作会社に任せる選択肢もあります。

患者さんの口コミや体験談を、サイトに載せてもよいですか。

載せないでください。体験談は、広告ガイドラインで禁止されている類型です。FAQや症状ページには、事実のみを書きます。

「地域で一番」「最新の設備」といった表現は使えますか。

使えません。比較優良広告や誇大広告にあたるおそれがあります。「日曜も診療」「駐車場あり」のように、事実を書きます。

構造化データやllms.txtは入れたほうがよいですか。

補助的なものです。入れても、AIに引用されるとは限りません。まず情報の正確さと表記の統一を優先してください。

効果は、どのくらいで出ますか。

期間は言い切れません。月1回、同じ質問をAIに投げて、回答を記録し続けましょう。

この記事は、東京都台東区のスリーシックス株式会社が作成しました。同社は、中小企業と医療機関のAI活用・業務効率化と、AIホームページ制作・SEO/LLMO対策サービスのLUMIRAIを運営しています。

まとめ

要点は3つです。

  1. LLMO対策は、院名・住所・診療時間の表記をそろえ、患者さんの質問に答えるページを作ることが基本です。
  2. 医療広告ガイドラインの範囲で書き、最終確認は人の目で行います。体験談や「地域で一番」は使いません。
  3. 月1回、同じ質問をAIに投げて記録し、チェック表で見直します。

どこから手をつけるか迷ったときは、無料のAI Web診断をご利用ください。情報の抜けや不一致を、一緒に確認します。

参考にした情報

よくある質問

+

LLMO対策とは、ChatGPTなどのAIの回答に自院が引用・紹介されるよう、情報を整える取り組みです。SEOは検索結果、MEOは地図検索での表示を目指す点が異なりますが、土台は共通で、正確な情報と質問に答えるページが基本です。

+

できます。院名・住所・診療時間の表記の統一、FAQ、院長プロフィールは、事務長が自力で進められます。構造化データやサイト全体の構成は、制作会社に任せる選択肢もあります。

+

載せないでください。体験談は医療広告ガイドラインで禁止されている類型です。FAQや症状ページには、事実のみを書きます。

+

補助的なものです。入れてもAIに引用されるとは限りません。まず情報の正確さと表記の統一を優先し、必要なら制作会社に依頼してください。

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期間は言い切れません。月1回、同じ質問をAIに投げて回答を記録し、Search Consoleの表示回数とあわせて、数か月の傾向を見てください。

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